宇宙利用の高品質タンパク質結晶生成実験で契約締結
:宇宙航空研究開発機構/ぺプチドリーム(2016年2月24日発表)

 (国)宇宙航空研究開発機構(JAXA)とぺプチドリーム(株)は2月24日、国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」を利用した高品質タンパク質結晶生成実験を包括的に実施する有償利用契約を結んだと発表した。

 ぺプチドリームは、平成17年設立の東京大学発の創薬開発のベンチャー企業。独自技術による特殊ペプチドを応用した創薬研究開発を行っている。宇宙での微小重力環境でのタンパク質結晶生成は、対流や振動がないことから結晶がゆっくりと成長して大きくなる。地上に持ち帰ってからの構造解析の精度がはるかに高いものになり、効率的な創薬標的タンパク質と医薬品候補化合物との構造情報をより短期間に得られることになるという。

 今回の契約は、ぺプチドリームが保有する複数の創薬ターゲットを対象に、JAXAが試料生産への助言から宇宙実験までの作業を受託する包括的な契約で、個々のタンパク質結晶を実験ごとに契約していた形態に比べ、迅速で柔軟な宇宙実験が可能となる。

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