清掃しやすいコンバインの新内部構造を開発
:農業・食品産業技術総合研究機構(2014年10月28日発表)

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構は10月28日、多くの労力と時間を要している自脱コンバインの機内清掃作業を軽労化する新たな内部構造を開発したと発表した。

 コンバインは、穀物を自走しながら自動的に刈り取る農業機械で、普通型と、自脱型の2タイプがある。普通型が種々の穀物に使える汎用タイプなのに対し、自脱型は稲用で刈り取りながら脱穀までを行う機能を持つが、厄介なのが機内の清掃作業。

 コンバインを使う農作物の収穫作業では、衛生管理と異品種混入防止のため、1日の作業終了時や収穫品種の切り替え時には機内清掃が義務付けられるが、自脱型は内部構造が複雑なため、その機内清掃作業に多くの労力と時間がかかり、生産現場で機内清掃が容易にできる自脱コンバインの開発が求められている。

 新内部構造は、清掃時の穀粒排出がよりスムーズになるようにするとともに、大きな労働負担となっている清掃口の開閉などを、工具の不要化、ワンタッチ方式化、各種部品の操作性向上で容易にした。試作機による効果の検証で、①機内に残る穀粒の重量を従来構造より約91%低減、②機内清掃に要する時間を約58%短縮、などの省労力化できることを確認したとしている。

詳しくはこちら