白米中の放射性セシウム、エタノールに移行せず
:食品総合研究所

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の食品総合研究所は3月16日、放射性セシウムを含む白米から燃料用のバイオエタノールを作ったところ、エタノールに同セシウムがほとんど移行しないことが分かったと発表した。
 バイオエタノールは、生物資源(バイオマス)を原料にして製造される燃料用エチルアルコールのことで、発酵させたモロミ(エチルアルコールと酵母菌体の混合物)を蒸留して得られる粗留エタノールをさらに精製して作る。
 今回の実験は、放射性セシウムを含む福島県産「ひとめぼれ」の玄米を精白、粉砕した白米粉末を試料にし、それを発酵させて得た粗留エタノールと蒸留残渣についてそれぞれ放射性セシウムを分析する方法で行った。
 計測は、同研究所が保有するゲルマニウム半導体検出器で行ったが、粗留エタノールへの放射性セシウムの移行は確認されず、そのほとんどが蒸留残渣中に残留することが判明したという。

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