宇宙技術使い夏にピッタリの冷却ベストを開発
:宇宙航空研究開発機構/日本ユニフォームセンター(2014年5月29日発表)

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宇宙技術から生まれた冷却ベスト。腰に付けているのは、ポンプユニット(提供:JAXA)

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と(公財)日本ユニフォームセンターは5月29日、帝国繊維(株)などの協力を得て、宇宙服技術を取り入れた涼しい夏にピッタリの冷却ベストを開発、帝国繊維が5月30日から販売を開始することになったと発表した。

 JAXAは、日本が得意とする素材・被服設計・精密加工などの国産技術を結集して次世代先端宇宙服の研究を進めている。その次世代宇宙服は、密封構造になるので、宇宙飛行士が発する熱を冷却しないと内部の温度が上がってしまうため、身体を効率良く冷却する冷却下着を開発して着用する対応策を採ることになっている。

 今回の冷却ベストは、その次世代宇宙服用冷却下着の研究成果を活用して完成させたもので、ベストに張りめぐらされたチューブの中をポンプユニット(冷却タンク)から送られてくる4℃前後の冷水が回って下着全体を冷やす仕組み。ポンプユニットの容量が1ℓの場合で約30分使えるという。冷却ベスト本体の素材は、ポリエステル。

 帝国繊維は、この冷却ベストを1着6万円の定価で今年度1,000着販売することを目指している。

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