惑星を観測する衛星「ひさき」の運用を開始
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月26日、イプシロンロケット試験機で9月14日に打ち上げた惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)の観測運用を開始すると発表した。
 「ひさき」は、金星、火星、木星を遠隔観測する惑星観測用の宇宙望遠鏡。11月19日に行った木星と金星の観測(分光観測)で搭載する「極端紫外線分光装置(EUV)」が正常に機能したことから本格運用を開始することにしたもので、EUVを使って金星、火星、木星を詳しく調べる。
 双子惑星ともいわれる地球と金星に火星を加えた3つの惑星は、太陽系初期に非常に近い環境を持っていたことが判明してきている。「ひさき」は、金星と火星の大気が宇宙空間に逃げ出すメカニズムの解明と、木星のプラズマ領域の観測を目指しており、JAXAは「太陽風が惑星の大気にどのように作用するかを調べ、初期の太陽系で何が起こっていたか明らかにしたい」としている。

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