大西宇宙飛行士のISS長期滞在決まる
―2016年6月頃からの第48次/49次クルーに
:宇宙航空研究開発機構

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記者会見に臨む大西宇宙飛行士(提供:JAXA)

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月29日、宇宙飛行士の大西卓哉さん(37)が国際宇宙ステーション(ISS)の第48次/49次長期滞在クルーの一人に選ばれ、2016年6月頃から約6カ月間、ISSに滞在することになったと発表した。大西さんは2009年に日本の宇宙飛行士に選ばれ、今回が初めての宇宙飛行となる。日本人宇宙飛行士のISS長期滞在は予定者を含めて大西さんで6人、7回目となる。

 

■「偉大な先輩に負けないよう精進」

 

 大西さんは東京都生まれ。東京大学工学部宇宙工学科を卒業して全日本空輸(株)に入社、ジェット旅客機の副操縦士で活躍していたが、2009年2月にISSに搭乗する日本人宇宙飛行士候補に選ばれてJAXA入り。宇宙飛行士候補としての基礎訓練を受けていたが、2011年7月に訓練終了してISS搭乗宇宙飛行士として認定された。大西さんはISSでフライトエンジニアとしてISSの運用、宇宙環境を利用した科学実験などを担当する。
 大西さんのISS行き/地球帰還はともにソ連のソユーズ宇宙船で行われる。そのため、ソユーズ宇宙船の搭乗とISSでの長期滞在に必要な訓練を12月中に開始する。日本人宇宙飛行士のISS長期滞在は既に4人で4回(若田/野口/古川/星出の各宇宙飛行士)行われ、現在、若田さんが個人2度目(日本人宇宙飛行士として通算5回目)の滞在中。この後、2015年6月に由井亀美也さんが第44次/45次滞在クルーとして長期滞在した後、大西さんらの搭乗となる。
 11月29日(日本時間)に米国ヒューストンとJAXA東京事務所をTV会議システムで繋いで記者会見が行われた。大西さんは、「来年3月には、若田飛行士がISSコマンダーとなる。これは重要なマイルストーン。様々な分野で日本がリーダーシップを取る時代が来ている。偉大な先輩に負けないよう精進していきたい」と決意を語った。

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